てなんど小林プロジェクトPRムービー

地元市民とてなむCM企画

地元市民とてなむCM企画

CMプランナーは7人の地元市民!?

第2弾”山奥”篇の公開から、約3ヶ月。ついに、てなんど小林プロジェクトPRムービー第3弾が完成しました!
今回てなんだ(※)のは、なんと地元市民のみなさん!(※「てなむ」というのは、西諸弁で「一緒に」という意味の言葉です)
普段、さまざまなお仕事をされている市民のみなさんとのワークショップを通して、高校生たちとは又違った小林市をPRするCMをつくろうという企画。テーマは「市民や市出身者の応援」。とにかく見た人が元気になるなら、何をモチーフにしてもOK!という自由なルールの中で、 これまたプロも唸るアイデアがたくさん生まれました。 それでは、完成したCMと、市民のみなさんの約5ヶ月の取り組みをご覧ください!

完成作品”青空レストラン篇” 15秒

澄み渡った青空の下、小林市の高原でコース料理を堪能するひとりの女性。しかし、出てくるのは、「生ニンジンの生ニンジン風」「ロマネスコ 特製ソースを添えず」などなど。「つまりは生ってことでしょ!?」といったシンプルな料理ばかり!?そう。小林市の豊かな大地で育まれた野菜たちは、ソースやドレッシングといった「装飾」を一切必要としない、おいしさを持っていたのです。

7人で企画バトル!

7人それぞれの企画を考えてもらいました。もちろん、プロジェクトチームが、まず最初にCMの考え方をレクチャー。演習では、たくさんのおもしろいアイデアが飛び出しました。モチーフ探し、ストーリー作り、ラフコンテ、プレゼンというプロセスを経て、ワークショップでの投票、制作陣の意向も踏まえた審査のもと、1作品を実際のCMとして制作することにしました。

解説役の人々

  • てなんどY氏

  • てなんどT氏

  • 講師O氏

  • 講師M氏

  • プロデューサーK氏

「K-1グランプリ」篇

「K-1グランプリ」篇

小林市のPRのためのフェイクイベントを企画にしました。
※サムネイルをクリックすると絵コンテが開きます。

講師O氏

「K-1グランプリ」というフェイクイベントの発案、また、その個々の参加者の表現を通して、小林市の複数の魅力について触れられるアイデアが秀逸でした!

てなんどT氏

オチになってる陰陽石の扱いも、チャーミングな表現になっていて僕は個人的にとても好きですね。笑

CMプランナー

坂下慎一さん(48)

「別れ」篇

「別れ」篇

農作物を出荷する生産者の思いを、擬人化の手法で表現しました。
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プロデューサーK氏

こちらの案は最後まで採用するかの議論の対象となりました。「生産者がどの様な思いで農作物を生産しているか?」という切り口と、擬人化のユニークなアイデアが光りました。

講師O氏

元々は「顔の見える農業」というテーマでした。生産者ご本人の顔ではなく、擬人化した作物を通して気持ちを伝えるという企画にシフトしていきましたね。

CMプランナー

堤田忍さん(41)

「蝶鮫で一句」篇

「蝶鮫で一句」篇

俳句からCM表現をつくるという新しい試みを。
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講師M氏

俳句でCMを作るという発想は、ユニークだし新しかったです。シンプルな企画ながら、小林市の蝶鮫の魅力も良く表現できていたと思います。

てなんどY氏

永田さんは、普段から俳句を作られている実力派。ワークショップの中でも、俳句を使った提案をされるのが楽しかったですね!

CMプランナー

永田タエ子さん(82)

「食べる女性」篇

「食べる女性」篇

小林市の食材には、ソースやドレッシングといった「装飾」は不要であるというメッセージ。
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プロデューサーK氏

見事採用になった案です。表現に関してはシンプルですが「小林市の食材は、新鮮で美味しいから、ソースやドレッシングといった“装飾”は不要である」という切り口に、発見を感じました。

講師O氏

始めは、その発見をラストのコピーや演出でうまくジャンプさせられないか?と考えていましたが、最終的に料理名で遊ぶというアイデアにたどり着きました。

CMプランナー

清水智洋さん(41)

「春は鯉」篇

「春は鯉」篇

待ち合わせしているかと思ったら、小林市の名物鯉料理を待っていた…!という企画。
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てなんどT氏

「待ち合わせの設定かと思いきや、小林市の特産である鯉料理を楽しみにしている女性であった…」というミスリードを誘う企画は、とてもCM的で秀逸でした。

講師M氏

歌に乗せてストーリーテリングするアイデアも楽しいし、チャーミングですよね!

CMプランナー

山之口真美さん(28)

「運命の出会い」篇

「運命の出会い」篇

その笑顔は、小林市がつくっていた…!というストーリーを、時制を逆に構成することで印象的に。
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講師O氏

ストーリーテリングのアイデアが良かったですね。「風吹けば、桶屋が儲かる」的な。シーンの時制を逆に構成するのも面白かったです。

てなんどY氏

最終的に小林市の特産であるキャビアに落とし込んで、「それは小林市の仕業だった」とするのは、スマートだし、実際につくったら驚きもありそうですね!

CMプランナー

前村康暢さん(31)

「憂う人」篇

「憂う人」篇

子宝にご利益があるという小林市の名物「陰陽石」をモチーフに、少子化に向けたメッセージを。
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講師M氏

少子化は深刻な悩みですよね。小林市の名物と言われている陰陽石は、男岩、女岩があり、自然の力によって形作られた神秘的な岩なのですが、触れると子宝に恵まれる言い伝えがありまして。

てなんどT氏

その陰陽石の力が弱まっていることを描いて、負けたらいけない!というメッセージにしているんですよね。市としても、子育てがしやすい環境をちゃんとつくっていかないと思います。

CMプランナー

坂上弘子さん(74)

オリエン

Step1.オリエン 〜CMのつくり方講座〜

小林市をPRするにあたって、まずはCMづくりのレクチャーから メッセージを届けるってどんなことなのか?など基本的な広告についての解説があり、その後さっそく演習へ。

講師たちの作品や、過去の有名なCM事例を実際に見ながら、CMの基本的な構造、「誇張」「比喩」「擬人化」など、アイデアのパターンを学びました。演習の例題では、俳句でのプレゼンや、プロも唸るアイデアなどたくさんのおもしろい提案が!さすがは社会人のみなさんです…。

ネタ・モチーフ探し

Step2.ネタ・モチーフ探し 〜市の魅力って?〜

普段はなかなか気付かないけど、他の市町村に負けないような魅力が、小林市にもきっとあるはず。まずはCM企画のタネとなるモチーフを探していきます。

例えば、第一弾のPRムービーでは西諸弁という方言にフォーカスしましたが、果たして市民のみなさんは何に着目するのか?「水」「星」「空気」「人柄」…。みんなで話し合いながら探していきます。意外と大人になると、住んでいるまちの魅力には気づきにくくなるもの。すぐにはいいアイデアが出ませんでしたが、各自宿題を持ち帰っていろいろと考えてくることに。

コンテ化

Step3.ラフコンテ化 〜ストーリーを考える〜

各自、思いついたモチーフを元に、工夫を凝らしたストーリーに落とし込んでいきます。とは言っても慣れないことなので初めは苦労している様子でした。

しかし、提出時には複数案考えてくる人もチラホラ!やはり経験がものを言うのか、具体的な形に落とし込むという点では、高校生には及ばないテクニックを持っているようです。
それまで悩んでいたのが一変。選ぶのに一苦労というケースも見られました。

中間企画プレゼン

Step4.中間企画プレゼン 〜選ぶ・捨てる・説得する〜

いくつかのアイデアに絞った後、てなんど小林プロジェクトのPR動画制作チームのメンバーに企画をプレゼンします。自分たちのアイデアを俯瞰してみるのは、考えることとは別の難しさがあるけれど、結構大事なことです。 てなんどチームからのアドバイスもあり、アイデアはだんだんと形になっていきます。

複数案ある場合は、どの方向を詰めるのかの議論に。メッセージしたいことと、最終的に形になった時にきちんとワークしそうかどうか?想像をしながら、案をさらに絞り込みます。

ビデオコンテプレゼン

Step5.コンテプレゼン

各自のアイデアを、絵コンテ(てなんど小林プロジェクトのPR動画制作チームが制作)にしてプレゼンテーションを行いました。
予算やスケジュールも踏まえながら、やや実施を見据えた形で修正も加えていきます。

大事なのは、切り口。思い思いの企画を、プロが描いた絵コンテをベースに説明していきます。今回は、オンラインで東京と小林市を結んでのオンラインプレゼンに。

これで、実際にCMになるアイデアが決まります。

撮影〜編集

Step6.撮影〜編集

見事CM化の権利を勝ち取ったのは、清水智洋さんの「食べる女性」篇。
最終的には、シチュエーションやコピーを再考し、「青空レストラン」篇というタイトルに。ロケ地は、3月の生駒高原。天候は快晴。やっと咲き始めた菜の花がきれいな黄色に色づいていました。今回は、小林市内で働く齋藤殊理さんに出演を依頼。さらに、生駒高原農園さんからはおいしい野菜をご提供いただき、ヘアメイクには宮崎美容専門学校の生徒さんたちにもご協力いただきました。そして、現場には、永田さん、坂上さんから差し入れの山賊むすびと豚汁が!
キャスト、スタッフみんなでおいしくいただきました!

ワークシップを振り返って

みんなはじめてのCM企画でしたが、高校生たちとはまた違った視点で小林市の魅力を発見できたように思います。
長い時間を小林市で過ごしている分、それが発想の制限になる部分もあり、また知っている分、具体的なものを描きやすかったりと、苦労しながらですが、各自の色がよく出た企画が出揃ったワークショップでした。
改めて地元の魅力を掘り起こしたり、いろいろなアイデアやストーリーを必死で考えたり、たくさん出た案をひとつに絞ったり、プレゼンして選ば れたり選ばれなかったり…。普段は経験しないことばかりで大変だったと思いますが、それらがこれからの市民みなさんの暮らしの中で、何かの役に立ってくれたらい いなと、てなんど小林プロジェクトPR動画制作チームは心から思っています。 つくったCMは、1タイプだったけれど、今回のこの取り組み全体が、きっと他の市民や市出身者のみんなを笑顔にしていくはず。
小林市の取り組みは、2015年度、新たな領域へ踏み出しました。まだまだ手探りですが、今後も今回のような市民のみなさんとのコラボレーションを通して、楽しいまちおこしを続けていければと思っています。